あらすじ
鴻溝の盟約は破られ、漢の劉邦は軍を進め、軍略の天才韓信を先鋒に楚を追い詰める。
一方、楚の覇王項羽は圧倒的な戦闘力を持ちながらも兵糧と兵力を失い、垓下で完全包囲される。
夜、漢軍は楚の歌を四方から歌い「四面楚歌」により楚軍の士気は崩壊。
項羽はなおも崩れず虞美人との別れを経て、わずかな騎兵とともに包囲突破を試みる。
激しい逃走戦の末、部下は次々と減り、烏江に至った時にはほぼ壊滅。
渡江して再起する道を捨てた項羽は、誇りと責任を選び、最後の突撃へ向かう。
漢軍の中で孤軍奮闘した末、旧知の呂馬童と遭遇し、自ら命を絶つことで覇王としての生涯を終える。
戦後、遺体は争奪の対象となり、漢の勝利の象徴となるが、その死は恐怖と敬意を同時に残す。
天下は劉邦の漢に帰するが、物語として後世に強く残ったのは、敗れてなお覇を貫いた項羽だった。