あらすじ

赤砂岩の城が夕暮れに燃えるアグラの宮廷で、音楽師の娘ミーナは、砂漠から来た旅の詩人ハールーンと出会う。 ミーナが書くのは、水の詩。 ハールーンが歌うのは、砂漠の風の詩。 互いに見たことのない世界を、二人は詩によって知っていく。 川を知らない男は、彼女の詩から水を知り、砂漠を知らない女は、彼の詩から風を知る。 宮廷の庭に咲く薔薇、夜の音楽会、砂嵐の夜。 言葉を交わすたび、詩は少しずつ恋へと変わっていく。 けれどハールーンは旅の詩人。 砂漠へ戻る日が近づいていた。 「砂漠では、約束は命より重い」 その言葉を信じ、ミーナは彼を待つ詩を書き続ける。 これは、詩で出会い、詩で恋を知り、詩で再会を待つ、砂漠と宮廷の小さな恋物語。

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小説を読もう2026/06/17
  • 現在の作品砂漠の薔薇――ハールーンとミーナの恋の叙事詩