あらすじ
午前四時。
眠らない都市・赫都では、夜明け前になると巨大スクリーンに謎の配信番組《TEST ME》が映し出される。
出演者は皆、傷を抱えている。
泣きながら歌う少女。
怒鳴り続ける女。
壊れかけた人生を晒し、観客はそれを“本物”だと熱狂する。
コンビニ夜勤で暮らす十八歳の真白レイは、ある夜、《TEST ME》の画面に三年前に失踪した姉・ミオの面影を見る。
その直後、レイのスマホへ一通のメールが届く。
『見てました。』
壊れそうな人間を見つけ、見世物にし、スターへ変えていく《TEST ME》。
見られたい。
見ないでほしい。
愛されたい。
でも、誰も信用できない。
怒りだけを抱えた少女・レイはやがて、《TEST ME》第五世代を象徴する存在となっていく――。
これは、“見られること”でしか存在を確かめられなくなった人間たちの、夜明け前の物語。