あらすじ
私立『異世界高校』の最高権力者である17歳の暫定理事長・御堂怜央には、夜な夜な異世界に転移し、正義の勇者に惨殺される運命の「悪役令息」として戦わされるという恐るべき秘密があった。
異世界で受けた骨折や吐血などの凄惨なダメージは、目覚めると現実の肉体へとそのまま逆流する。彼が生き残る唯一の手段は、現実世界で自身の戦いをもとにしたWeb小説を投稿し、読者から「フォロー」や「星評価」を得て、異世界での魔力や防御力を強化することだけだった。
破格の条件と引き換えに特待生寮に住む15歳の少女・椥辻詩織は、自身の生活基盤を守るため、御堂のゴーストライターを引き受ける。詩織にとって御堂の痛覚は単なる執筆データに過ぎず、御堂もまた詩織の筆に命を預けていた。
「今夜も俺を、最高に『面白く』負けさせろ」
恋心も同情もない。ただ互いの生存とエゴのために、少年を最高に惨めな形で「敗北」させ続ける、二人の冷徹で歪な共犯関係(ビジネス)が始まる――。