あらすじ
灰原リクは、同接3人の底辺ダンジョン配信者だった。
探索者ランクは最低。装備は中古。配信は伸びない。
元パーティからは「弱い」「地味」「映えない」と切り捨てられ、低層ダンジョンで小銭を稼ぐだけの毎日を送っている。
リクの望みは、別に世界を救うことではない。
値段を見ずに寿司を食いたい。
家賃に怯えず暮らしたい。
女の子に「すごい」と言われたい。
できれば、憧れの清楚系S級配信者みたいな人に、いつか男として見られたい。
そんなある日、いつものように低層配信をしていたリクは、本来そこに出るはずのない格上モンスターに襲われる。
死を覚悟したその瞬間、配信画面に初見の美女視聴者からコメントが流れた。
『怖いのに逃げないんですね。そういうところ、推せます』
直後、高額投げ銭。
そしてリクの身体に、ありえない力が満ちる。
覚醒した固有スキルは《感情熱量変換》。
自分に向けられた好意、応援、執着、嫉妬、アンチの怒り――あらゆる感情を戦闘力に変えるチートだった。
その日から、リクの底辺配信者人生は狂い始める。
壊れた装備を欲しがる上品な課金姫。
リクが死にかけるほど頬を染める清楚な戦闘狂。
モンスター料理でリクの身体変化を観察したがる料理魔女。
なぜか寄ってくるのは、美女ばかり。
そして全員、重い。怖い。距離感がおかしい。
だが、彼女たちのヤバすぎる推し圧はリクを強くする。
強くなれば配信がバズる。
バズれば金が入る。
金が入ればうまい飯が食える。
そして元仲間やアンチたちは、リクの成り上がりを見て勝手に嫉妬していく。
――ただし、誰もまだ気づいていない。
リクの配信がバズるほど、ダンジョンの奥から「もっとヤバいやつ」まで寄ってくることに。
誰にも見られなかった男が、ヤバい美女たちの推し活でダンジョン配信界を駆け上がる。