あらすじ

一九七〇年代、高度経済成長時代末期。暮らしや経済をはじめ、世の中すべてが右肩上がりで、戦後の貧しさからやっと抜けだせそうになった時代。舞台は瀬戸内海沿岸のK県の小さな港町S市。 S市立中央小学校四年生のコーヘイこと門司浩平は、真っ黒に日焼けしており体は小さいが、走りは無双でスポーツ得意の腕白坊主。一方の小学校入学以来盟友のハッチは、大きな体、色白、端正な顔立ち、まじめ優等生キャラで、女子の人気を独占していた。対照的な二人だが、成績優秀、明朗な性格でもあり、勉強にスポーツに活躍するクラスの人気者。当時の人気は『巨人、大鵬、卵焼き』で、二人も友人と日々野球に明け暮れていた。 ある日、市の最大の産業である流下式塩田による製塩業が廃止されることを聞きつけ、空き地となる広大な敷地で野球をやることを思いつく。同学年三クラスの男子は冬のあいだ中せっせと塩田敷地の片隅にグラウンドを造り、五年生の新学期から三クラス総あたりのペナントレースが始まる。 そんなコーヘイのクラスに一学期に神戸から男子が、二学期に大阪から女子の転校生がやって来て、二人はコーヘイとハッチに多大な影響を与える。 中学生となったコーヘイとハッチはハンドボール部に入部、そこでもエースのレフトバックとポストのコンビとして活躍、地域ナンバー1の進学校M高に進んでもそれは続く。 高校生になるとコーヘイはガールフレンドができ青春を謳歌するが、大学受験に失敗し、永遠と思われたガールフレンドとの関係は破綻する。一年後みごとにリベンジを果たし上京したコーヘイだが、ガールフレンドが忘れられず日々失意とともに悶々と過ごす。そんなコーヘイの前に突然現れたのは――。

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小説を読もう2026/06/16
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