あらすじ
巴蛇のウロボロス
巴蛇(ハダ)。
中国に伝わる黒蛇の怪物。その骨は「心腹之疾」を癒やす薬になると語られる。
ウロボロス。
自らの尾を喰らい環となる蛇、あるいは龍。輪廻、循環、永劫、そして不老不死の象徴。
また二匹の蛇で描かれる時、それは同族同士の共喰いを意味する。
2021年、日本。
人を守るために三十人を殺した少年――相良剣一は、六年の少年院生活を終え社会へ戻った。
だが、待っていたのは平穏な日常ではない。
彼を狙う者。
彼を守ろうとする者。
そして、それぞれの思惑を抱えた男たち。
過去の罪と向き合いながら、相良は再び戦いの渦へと足を踏み入れる。
正義とは何か。
悪とは何か。
その境界で揺れ動く青年が辿る、対峙と葛藤の物語。
舞台は横浜・桜木町。