あらすじ

満月期に身体と衝動が変容する〈人狼族〉は、社会参加の条件として自治体へ行動予定を届け出る義務を負っている。 東雲市役所で働く人狼族の公務員・大神千尋は、満月の夜、若い配達員・戌井颯太の「届出外夜間活動」を検知し、現場へ急行する。 過重労働、睡眠不足、調整薬の乱れ――社会の隙間で働く若者は、制度の想定を超えて追い詰められていた。 大神はなんとか事後申出書を整え、警察同期前に処理を終えるが、直後に人狼族最大の互助団体〈満月会〉の理事・狛江宗一郎が現れ、颯太を施設へ戻すよう圧力をかけてくる。 行政の書式、企業の労働システム、種族の互助組織。 三つの網に絡め取られ、生活の余白を失っていく若者を前に、大神は「管理する側」と「同族」の狭間で揺れ続ける。

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カクヨム
カクヨム2026/06/15
  • 現在の作品満月届