あらすじ

「俺の二十代は、一体何だったんだろう……」 株式会社丸菱金属。上場も噂されていた手堅い中堅の金属加工メーカーは、大口顧客の連鎖倒産により、一夜にして黒字倒産した。 大学を卒業してから6年間、総務、経理、品質管理と渡り歩いてきた28歳の佐藤和也は、ガランとしたオフィスで一人、最後の残務処理に追われていた。 そこにいるはずのない、黒くてしなやかな「猫のような影」が、和也の目の端をよぎった。カードキーで厳重にロックされたビルの中に、なぜ猫がいるのか。吸い寄せられるように、和也は懐中電灯を片手に暗く冷え切った工場棟へと足を踏み入れる。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/06/15
  • 現在の作品思ふ