あらすじ
マヌール伯爵令嬢テアは、貿易街道の整備を理由に、エドワード・ハインツ侯爵令息と政略婚約を結んだ。けれど政略で始まった関係とはいえ、エドワードはテアを大切にし、テアもまた彼を慕っていた。
雨で庭園散策ができなくなったある日、ふたりは温室で互いに花を選び合うことにする。テアが選んだのは、自分の瞳の色に似た忘れな草。穏やかな時間が始まるはずだった。
しかしそこへ、エドワードの幼馴染であるモーリー伯爵令嬢ルーナが当然のように割り込んでくる。これまでも観劇や茶会のたびにふたりの時間を邪魔してきた彼女は、今日もエドワードの胸元へ手を伸ばすが――。
「今日、君を招いた覚えはないが?」
幼馴染という距離感に甘えていた令嬢と、婚約者を守る侯爵令息。雨の温室で、ふたりだけの時間を取り戻す恋愛ざまぁ短編。