あらすじ
札幌の地域情報誌『月刊ノース・アイ』編集部に持ち込まれる、奇妙な怪談。
廃墟に写る白い影。吹雪の夜の声。雪の空き家へ続く足跡。誰も顔を思い出せない九人目。深夜の電波に混ざる「寒くない?」という問いかけ。
若手編集者・藤沢七海が怪異を追い、ベテラン編集者・宮川修二が事実を並べ、合理的に解きほぐしていく。
しかし、その裏では、フリーライター・佐伯隆司が二十年にわたり追い続けた失踪記録が、少しずつ一つの形を取り始めていた。
霧。声。足跡。帰還。
そして、白い影。
それは本当に怪異なのか。それとも、失った誰かを見たいと願う人間の心が作った幻なのか。
あなたは、白い影に、誰の顔を見るのか。