あらすじ
国王直属の聖騎士団で副長まで上り詰めた俺、アルヴィン・クレインは——ある夜、仲間たちの沈黙の中で追放された。
罪をなすりつけたのは団長のゼオス。目を伏せていたのは、三年間背中を預けた部下たち。
餞別は金貨十枚と、使い古しの短剣一本。
「武運を祈る」と言い残して、俺は国境を越えた。
だが捨てられた先の辺境で、俺は気づいてしまった。
守るべき「仲間」も「国」も失った今のほうが、剣が冴えると。
誓いを取り戻した元副長は、辺境から静かに動き始める。
三ヶ月後には、俺を捨てた者たちの大遠征がある。
——格下に叩き落とすのに、騎士団の紋章はいらない。