あらすじ
*登場人物
菜穂:古本喫茶「秋は眠らない」で働く女性。落ち着いているが、感謝を言葉にするのが苦手。
莉央:菜穂をさりげなく支える青年。思いやり深く、古い建物の修繕を学ぶため街を離れようとしている。
麻子:態度は大きいが面倒見のいい女性。菜穂の背中を押す存在。
凌大朗:慎重で教養のある男性。街への愛を独特の言葉で語る。
*あらすじ
終点の電停近くにある商店街は、誰かの道がいったん終わる場所として「終わりの街」と呼ばれている。古本喫茶「秋は眠らない」で働く菜穂は、感謝の気持ちを言葉にできず、いつもメモや差し入れで伝えていた。雨の日の客足を増やすため、店には「雨の告白箱」が置かれ、商店街の人々が匿名で言えなかった本音を書き始める。そんな中、菜穂を支えてきた莉央が、建物修繕を学ぶため街を離れると告げる。胸にしまっていた感謝と恋心を前に、菜穂はまた言葉を失ってしまう。だが大雨の日、告白の紙が店内に散らばったことをきっかけに、菜穂は商店街中の前で初めて自分の言葉を口にする。笑いと雨音に包まれた、不器用で温かな告白の物語。