あらすじ
三十四歳、独身、彼女なし、貯金八万円。
人生で大事なものが何一つわからない男・田中誠司は、ある朝、公園で鳩に餌をやる老人と出会う。
鳩の名前は全部タカシだった。
なぜ全部タカシなのか。
そんなことより人生とは何か。
そんなことよりExcelの上書き保存とは何か。
そんなことよりタカシとは何か。
失うこと。 残ること。 保存すること。 保存できないこと。
どうでもいいような会話の先で、なぜか少しだけ胸が痛くなる。
これは人生哲学なのか。 感動作なのか。 Excel啓発小説なのか。
たぶん全部違う。
鳩と老人と空白セルが織りなす、 ほんの少し切なくて、 かなりどうかしている物語。