あらすじ
結婚を目前に迎えたある日、
秦野紗弓は婚約者の裏切りを知った。
泣かなかった。
泣けばまた、自分が消えてしまいそうだったから。
幼い頃に母を亡くし、
父の再婚とともに居場所を失った少女は、
やがて母方の親族に引き取られ、生き直す。
けれど「選ばれなかった記憶」は、
静かに心の奥に残り続けていた。
そんな彼女の前に再び現れたのは、
かつて同じ時間を過ごした青年。
政財界の思惑が交差する中、
“婚約者のふり”から始まった関係は、
やがて本物の結婚へと変わっていく。
これは選ばれなかった少女が、
自ら幸せを選び取るまでの物語。