あらすじ

地球規模の環境激変を経て、人口がピーク時の三分の一にまで激減した2070年代。人類は点在する安全な「生存圏(ノード)」に身を寄せ合って暮らす「明るい過疎」の時代。そんな静かな瀬戸内海を舞台に、巨大企業主催による世界同時中継の次世代インフラ実証実験兼エンターテインメント、世界ロボコン『Setouchi 72H』が開幕した。現実の海と島々と仮想世界を舞台に、無人探査ローバーを遠隔操縦して陣地(ノード)の体積を競い合う、過酷な三日間のサバイバル競技である。 四国高専第二キャンパス(四二)のパイロット・久谷ノゾミは、幼馴染カイト、対人恐怖症のメカニック・トウマ、広報担当のコウメと共に、四足歩行の獣型ローバー『緑龍』で参戦する。搭乗者の闘争心に直接リンクするAI「弐王」を積む緑龍の武器はリミッターを解除して出力を一時的にあげる「量子亡霊(クォータム・ゴースト)」。 しかし彼女たちの前には、巨大資本をバックに四国高専第一キャンパスの『黒麒麟』(ノゾミの弟・カナタが在籍)や、中国州が誇る中国第一の歩く海上要塞『大和』、中国第二の極小ドローン群を操る『海燕』が立ちはだかる。 初日、最初のノードを緑龍は規格外の力技で世界中の視聴者を熱狂させるが、結果は四一(1位)、四二(3位)となる。 2日目には共闘した中国勢の罠にハマり、黒麒麟は大破、緑龍も大和の圧倒的な質量により装甲を完全に剥ぎ取られてしまう。中国勢に大差で逆転されてしまう。 最終日には絶望的な点差で迎えた最終日「オーバーライト(陣地強奪)」戦。四国の二校はこれまでの因縁を捨て密かに手を結ぶ。互いの最も遠い外周ノードを交換し合いポイントを広げ、世界中継を利用したフェイク映像でノードを奪還して中国連合の牙城を崩す。 最後は水深100mの深海での死闘。ボロボロになった緑龍は自らの機体を犠牲にして大和の動きを封じ、奇跡の逆転劇を果たす。 すべてがAIによって最適化された世界に、分断されていた瀬戸内の島々と人々の心を再び繋ぎ直す、熱き近未来SF青春群像劇。

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小説を読もう2026/06/15
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