あらすじ
夜の店で愛想を売るキャバ嬢・灯は、2.5次元舞台に通い続けている。そこで浴びる光だけが、現実を忘れさせてくれるからだ。
ある夜、客として現れた舞台制作会社の男たちが、熱心なファンを「金づる」と笑うのを聞く。彼らの作る舞台は、公演を重ねるごとに美しく完成していく。しかしその一方で、観客たちは金や仕事だけでなく、大切な記憶や人生の一部まで失い始める。
舞台は、観客の人生を食べて育っていた。
すべてを知った灯は、それでも翌日、また劇場へ向かう。光が偽物でも、その光なしでは生きていけないことを知っているから。