あらすじ
夫に消された私の名前を、母の鍵で取り戻す。
夫に頼まれ、白い封筒をホテルへ届けた澪。
そこで見たのは、夫の隣にいる若い女性と、彼女のバッグにのぞく母の目印に似た布だった。
やがて、母の旧宅をめぐる再開発資料には、相続人である澪の名前だけが消され、夫が「所有者側の窓口」として扱われていた。
返らない鍵。義母が知っていた印鑑の場所。母の帳面に残った空白。床下収納の小さな鍵。
澪は泣く前に時系列を作り、夫の言葉ではなく、自分の名前で母の家を見直していく。
便利な妻として扱われてきた女性が、母の鍵と旧宅を通して、消された名義と生活を取り戻す、全42話の現代ヒューマンドラマ。