あらすじ
「風雅が、ななかを好きだってこと。オレ、最初から知ってた」
6月の激しい雨の中、オレ──喜音は、親友の風雅に向かって、ずっと胸を焦がしていた「罪」を白状した。
4月、桜の咲く頃。捨て猫を愛おしそうに抱く彼女──ななかに一目惚れした。
親友の風雅もまた、彼女に想いを寄せていると知りながら、オレは自分の恋心を止められず、出し抜くようにしてななかに告白し、付き合うことになった。
罪悪感から、ばかみたいに風雅へデートの報告を繰り返すオレ。そんなオレの「見え透いた嘘」を、風雅はすべて知っていて──。
土砂降りの雨の中、剥き出しになった親友の本音と宣戦布告。
罪悪感と恋心の狭間でボロボロになった喜音が、雨の昇降口でななかと対峙したとき、物語は予想もしない熱い未来へと動き出す。
ジクジクした梅雨の雨が、3人の感情を激しく揺さぶる。
泥臭くも眩しい、雨上がりの青春群像劇。