あらすじ
トワイライトの町外れ。
運河沿いに建つ古びた店――黄昏骨董堂。
店主は昼寝好きで面倒くさがりな老婆、アルマ。
しかしその正体は、
数百年を生きる転生者アルトだった。
前世で神に願ったのは、
富でも力でもない。
「知識と知恵が欲しい」
その願いのまま世界を旅し、
魔法、歴史、錬金術、商売、政治――ありとあらゆる知識を集め尽くした。
だが、知りすぎた世界は退屈だった。
だから彼は旅をやめ、
骨董屋を開いた。
壊れたペンダント。
読めない古文書。
誰にも言えない後悔。
叶わなかった夢。
黄昏骨董堂を訪れるのは、
人生の岐路に立つ人々ばかり。
アルトは答えを与えない。
ただ少しだけ知恵を貸し、
その人が自分で歩き出すのを見届ける。
これは、
知識を集め終えた賢者と、
見習い鑑定士リア、
そして黄昏骨董堂を訪れる人々の人生を描く連作短編型長編ファンタジー。
誰かの人生が少しだけ良くなる、
優しい物語です。