あらすじ
◾︎粗あらすじ
「愛などやらん。だが、お前を虐げた者たちを見下ろす玉座はくれてやる」
ただの「便利な道具」として捨てられた令嬢が、冷酷な皇帝の不器用な愛に溶かされ、真の居場所を手に入れるまでのシンデレラストーリー。
◾︎詳細
継母と義弟に虐げられ、実家で『灰被り』のように生きてきた伯爵令嬢リゼット。
泥沼のような生活から抜け出すため、彼女は王太子の婚約者として「完璧な妃」になるべく血の滲むような努力を重ねてきた。
しかし、華やかな建国記念の夜会で、彼女は突然の婚約破棄を言い渡される。
理由は「真実の愛を見つけたから」。
しかもその相手は、あろうことかリゼットの美しい『義弟』だった。
王太子が同性である義弟との恋を世間から隠すため、大人しく優秀なリゼットを「ダミーの盾(隠れ蓑)」として利用していただけだったのだ。
努力を全て踏みにじられ、絶望するリゼット。
だが、その異様な茶番劇を断ち切ったのは、列席していた隣国ガルディア帝国の若き皇帝、ヴォルフラムだった。
戦場を血に染める『狂犬』と恐れられる彼は、愛を誓い合う愚かな元婚約者たちを一瞥し、リゼットに野蛮な求婚を叩きつける。
「こんな狂った茶番劇よりも、血みどろの帝国のほうがよほど貴様の知性と忍耐を活かせる。俺の皇后になれ」
愛はいらない。ただ、実務能力だけを求める。
その奇妙な契約関係に救われたリゼットは、実力主義の帝国でその圧倒的な「有能さ」を遺憾なく発揮していく。
冷徹な道具として立ち回るリゼットに対し、絶対に愛を与えないはずだった狂犬皇帝は、次第に不器用な独占欲と溺愛を見せ始め……?
一方その頃、全ての実務をリゼットに押し付けていた祖国と元婚約者は、彼女を失ったことで急速に崩壊の道を辿っていた――。