あらすじ

この国には、少子化対策のための「次世代育成センター」がある。 優秀な平民女性を選び、上層階級の子どもを産ませる場所。 選ばれることは名誉とされ、家族には補償が与えられる。 なかでも国立センターを修了した女性は、一代限りの特権階級となる。 ただし、本人に拒否権はない。 国立センターを出た日向千鶴、二十三歳。 彼女は補償金で買った田舎の白い家に、一人で暮らしていた。 その庭を秘密基地にしていた十一歳の夏樹は、千鶴が焼く菓子と、自分のためだけに用意された炭酸飲料に惹かれ、白い家へ通うようになる。 長い年月が過ぎ、成長した夏樹は千鶴に告げる。 「好きです」 千鶴は、困ったように笑った。 「あなたが好きだと言ってくれた私は、ここで暮らすために覚えた私です」 そして彼女は、白い制服を着ていた頃の話を始める。 身分の違う青年と恋をしたこと。 初めてのキスを明日に残したこと。 幸せな声で「またね」と別れたその夜、国立センターへの収監を告げられたことを。 少女漫画のように始まった恋を、人間牧場が奪っていく。 これは、国家に人生を選ばれ続けた女性が、最後に自分の意思で扉を開くまでの物語。 ※制度による生殖管理、出産、親子の別離を扱います。 (他サイトでも並行投稿中)

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小説を読もう2026/06/13
  • 現在の作品少女漫画みたいな恋に、人間牧場を混ぜるな