あらすじ
侯爵家へ嫁いで五年。
エレナ・アシュフォードは社交界の調整から慈善事業の運営まで、侯爵家を陰で支え続けてきた。だが、その働きを正しく評価する者は誰もいない。
そんなある日、放蕩者の義弟の借金問題をきっかけに、義母はエレナの妹を義弟へ嫁がせようとする。反対するエレナに対し、夫が告げたのは――
「少し我慢してくれ」
妻ではなく家を選んだ夫に失望したエレナは、妹を守るため侯爵家を去った。
しかし、彼女がいなくなった侯爵家は少しずつ崩壊を始める。一方エレナは、公爵家で幼馴染の大公レオンハルトと再会し、初めて自分の価値を認められていく。
失ってから気付いても、もう遅い。
これは、都合よく使われていた侯爵夫人が幸せを取り戻し、彼女を手放した者達が後悔に沈む物語。