あらすじ

幕末の京都で出会い、歴史の闇に消えた名もなき武士・宗次郎と、異国の踊り子・サラ。 二人が交わした永遠の約束の証は、琥珀色の硝子玉。 宗次郎の妻・静江は、記憶を失い、その玉だけを握りしめて生きる夫を、五十年もの間、献身的に介護し続けてきた。 やがて訪れる最期の時。夫の元に届いた「かつての恋人」からの手紙が、静かな日常を崩壊させる。 「あなたの記憶を奪ったのは、私の愛の証明です」 それは感動の純愛譚か、それとも五十年続いた監禁の告白か。 真実を知るはずの妻は、夫の臨終の傍らで、静かに微笑んで毒を注ぐ。 愛とは、守ることか。それとも、都合のいい人形に変えてしまうことか。 読後、貴方の隣にいる人の「微笑み」が、きっと信じられなくなる。

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カクヨム
カクヨム2026/06/13
  • 現在の作品琥珀の檻(おり)