あらすじ
三日前から、彼氏の三崎悠斗の様子がおかしい。
授業中は黒板ではなく教室全体を見ている。
友達の冗談にも笑わない。
まるで高校生の席に、大人が座っているみたいだった。
不安になった瀬奈は、放課後の空き教室で悠斗を問い詰める。
「何か隠してるでしょ。もしかして、他に好きな人でもできたの?」
すると悠斗は、信じられないことを告げた。
「俺は、十年後から来た」
十年後の彼には妻がいて、三歳の娘がいる。
そして十年後の瀬奈は、悠斗の父親と再婚しているらしい。
そんな話、信じられるはずがない。
瀬奈は怒り、悠斗と口をきかなくなる。
けれど、今の悠斗は明らかに以前の悠斗ではなかった。
未来なんて論外。
でも、彼の変化だけは無視できない。
これは、未来を信じたくない少女が、彼氏の父親と出会い、少しずつ「ありえないはずの十年後」を想像できるようになっていく、修羅場から始まるプラトニック・ラブコメディ。