あらすじ

痛みのない世界は、救いですか。それとも、絶望ですか――。 現代の地方都市。中学二年生の志賀陽(ハル)のスマートフォンに、ある日突然、見慣れないアプリが強制インストールされた。画面に表示されたのは、自身の「命の残高」を示すカウントダウン。 その数字を増やす唯一の方法は、他人の【五感】を奪い取ることだった。 クラスメイトたちが生き残りを賭けて、静かに、そして苛烈に互いの知覚を奪い合う「間引き」が始まる。 家庭環境に苦しみ、最初に「痛覚」を差し出した少女・ナツメ。 恐怖から逃れるために他人の「視覚」を貪り、ノイズに狂っていく少年・キョウヤ。 合理主義者のハルは、誰も傷つかない最適解を導き出そうと奔走するが、欠落していく日常の狂気は、少年たちの精神を確実に摩耗させていく。 ――すべてを失ったとき、最後に残る「僕」は誰だ? 湊マチが活字という極限の檻で描く、最も切なく、最も残酷な、少年少女の喪失の物語。

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カクヨム
カクヨム2026/06/13
  • 現在の作品ぼくらの五感が錆びゆく部屋で