あらすじ
初詣の帰り道、恋人の廉治(れんじ)から突然の別れを告げられた逢佳(あいか)。
いつも笑顔で自分を守る「ヒーロー」のようだった廉治の冷徹な態度に、逢佳は激しく涙し、何も言い返せないまま孤独な帰路につく。
失恋の痛みに暮れる中、逢佳はかつて廉治が語った「赤はヒーローの色だから好きだが、痛みを連想させる血の色だから苦手だ」という言葉を思い出す。いつも完璧だった彼は、ヒーローの仮面を被って自分の感情に蓋をし、逢佳に甘えられ続けたことで心が壊れてしまったのだと、彼女は自らの未熟さに気づく。
甘え続けた自分へのけじめとして、そして彼のヒーローとしての役割を終わらせるため、逢佳は1月21日の「スイートピーの日」に彼の家を訪ねる。
手渡したのは、彼が苦手で大好きだった「赤」のスイートピー。花言葉は「門出」と「さようなら」。
素っ気ない態度を見せる廉治だったが、逢佳が感謝と別れの決意を伝えると、彼もまた仮面を脱ぎ捨てた等身大の本音を吐露する。傷つけてしまったことを謝罪し、これからは自分に正直に生きると誓う廉治。
お互いの本心を込めた「さようなら」を交換した逢佳は、赤いスイートピーを彼を思い出す「呪い」として心に刻みながら、他人に寄り添える人間になるための新たな一歩を踏み出すのだった。