あらすじ

1985年、静かな日本の田舎町。 朝の光がまだ薄暗い部屋で、母親は息子の死体を見つける……はずだった。 しかし少年・小村正彦は、まるで何事もなかったかのように目を覚ます。 友人たちと並んで学校へ向かい、いつものようにふざけ、嘘を吐き、シロップ入りの牛乳をくすねる。 だが、何かが決定的に狂っていた。 学校の門に佇む黒い影。 死んだ犬・リキの冷たい体。 風に乗って聞こえる「黒さん」の囁き。 黒さんは見ている。 黒さんは待っている。 そしてこの朝が、正彦にとって「普通」だった最後の瞬間であることを、静かに告げている。 子供時代がゆっくりと、甘く、冷たく、黒い闇に溶けていく―― 80年代のノスタルジックな日常に潜む、静かな心理ホラー。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/06/12
  • 現在の作品① ねえ、お母さん。ぼく、死んでたんだって? ~菫の夜~