あらすじ
他者の痛みを引き受ける治癒能力を持つ聖女ルミア。
彼女は長年、家族や婚約者である王太子レオンから道具として搾取され続け、ついに魔力が枯渇した「無能」として、冷たい雨の中で婚約破棄と追放を宣告されてしまう。
絶望に沈むルミア。だがそこに、黒竜に乗った大陸最強の「氷の女帝」イリスが現れた。
冷酷無比と恐れられる彼女は、ルミアの前にひざまずき、とろけるような甘い声で囁く。
「見つけた。私の、たったひとりの光」
実は幼い頃、ルミアは命がけでイリスの呪いを解いていたのだ。
イリスの城へ迎えられ、初めての温かい食事と惜しみない溺愛を受けるルミア。
安らぎの中で、彼女の治癒能力は「痛みを伴わない真の力」へと覚醒していく。
一方、ルミアを失ったレオンの国は、抑え込まれていた瘴気が溢れ出し破滅への道を歩み始めていて――?
これは、傷ついた少女が唯一無二の居場所を見つけ、本当の幸せを手に入れるまでの優しく温かい物語。