あらすじ
明日、私は売られる。
花嫁という名前で。
没落寸前の伯爵家令嬢リリア・エルハートは、家の借金を帳消しにするため、年老いた侯爵へ嫁がされることになっていた。
「君ひとりが我慢すれば、みんな助かる」
幼なじみの言葉に胸を刺されながらも、リリアは結婚式前夜、母の遺した薬草帳だけを抱えて屋敷を逃げ出す。
夜の森で出会ったのは、傷つき倒れた巨大な狼。
怖い。
でも、苦しんでいる。
薬師として見捨てられず手当てをした狼は、やがて美しい男の姿へ変わる。
彼の名はノクス・ヴォルガルド。
人間国で「黒い災厄」と恐れられる、黒狼族の若き王だった。
人間を信じない呪われた王と、全てを捨てて逃げ出した薬師の令嬢。
これは、傷を抱えた二人が互いを癒やしながら、必要だからではなく、ただ隣にいたいと願えるようになるまでの物語。
本編全12話+登場人物紹介
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