あらすじ

──妖人とは現世で妖怪と人間の間に生まれた忌み子を指す別称。 江戸時代、現世の人間社会から忌み嫌われ、かくりよの妖怪のコミュニティーにも受け入れられない遺児「妖人」を捨てる狭間の世界があった。 黄泉の国と通じるとされてきた洞窟を抜けた先にある異界に妖人は置き去りにされる。それは赤子だろうが、大人だろうが妖人である限り、現世に住む場所は無い。 現世の裏側に存在する妖人街は弱肉強食、力がすべての世界──無法者ややくざ者が集まって形成された組が複数存在し、日常的に抗争を繰り広げていた。 力がすべての妖人街において、住民はいずれかの組に属さなければ生きられない。たとえ、みかじめ料の支払いと多大なる奉仕を求められたとしても……。 ──だが、この世界の住民にも、己の力だけを頼りに生きる者たちがいた。 それはモノノフと呼ばれる傭兵たちである。一般的に妖人は混血であるために妖術を行使できないが、モノノフたちはそれぞれ研鑽した武術と、低級精霊を宿した武器「神器」を用いることで圧倒的な戦闘力を誇っていた。組から高額な報酬を得る代わりに、その武力を組織同士の戦場で発揮した。モノノフは師や身内であっても敵味方に分かれれば容赦なく殺し合う。 これは魔剣士と畏怖された師の下で共に育ち、共に剣技を学んだ姉妹二人が繰り広げる愛憎劇である。

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カクヨム2026/06/12
  • 現在の作品妖人剣客伝──鬼つばき