あらすじ

人は誰しも、自分の中でもっとも優れた能力をもって、それを才能と呼ぶ。 王立魔術学院に通うリーネ=レインは、魔術師としての才能がない落ちこぼれだった。 魔力量はある。 術式も読める。 けれど、肝心の魔術をまともに発動できない。 退学寸前のまま挑んだ校外試験で、リーネは旧大戦時代の転移術式に巻き込まれ、人間がほとんど足を踏み入れたことのないエルフの森へ飛ばされてしまう。 そこで出会ったのは、無口なエルフの少女エルピア。 本来なら通じないはずの言葉が、なぜかリーネには分かった。 エルフの言葉も、獣人の言葉も分かる。 そしてリーネの言葉もまた、相手には自分たちの言葉として届いてしまう。 けれど、言葉が通じることと、信じ合えることは違った。 大戦の傷が残る世界で、その力は救いにも、争いの火種にもなる。 怒りをそのまま渡せば、怒りが返る。 嘘を渡せば、誰かが傷つく。 魔術師としては落ちこぼれ。 それでも、誰かの声を別の誰かへ届ける力だけは、確かにリーネの中にあった。 これは人の世では開花することのなかった才能を持つ少女が、やがて種族の断絶を揺り動かしていく物語。

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小説を読もう2026/06/12
  • 現在の作品言渡しのリーネ 〜落ちこぼれ魔術師の私、なぜか異種族の言葉だけは分かるようです