あらすじ
戦争で世界は壊れた。
家族を失い、生きる意味さえ見失った男・英也は、廃墟となった街でひとりの少女と出会う。
母親とはぐれ、帰る場所をなくした少女・美咲。
海辺の避難民集積地へ向かえば、母親に会えるかもしれない――。
そう告げた英也は、少女を連れて荒野への旅に出る。
焼けた街。
尽きかけた食料。
人の善意も悪意も失われた世界。
最初は互いを信用していなかった二人だったが、長い旅路の中で少しずつ心を通わせていく。
それは失った娘を忘れられない男の贖罪の旅であり、
母を探す少女の希望の旅でもあった。
そして二人は知らない。
その旅の終わりが、
それぞれの人生を大きく変えることになることを。
これは、壊れた世界を歩く二人の物語。
たとえ灯りのない夜が来ても、
その足音を聞いている誰かがきっといる。