あらすじ

ぼくのせかいは、透明なプラスチックの壁で囲まれている。床にはふかふかの木屑、そしてお部屋の真ん中には大好きな「回し車」。壁の向こう側には、いつも美味しいひまわりの種をくれる「おおきな手」の人間が住んでいる。名前は知らないけれど、その手がぼくの背中をなでてくれるとき、ぼくの小さな心臓はいつもあたたかくなった。けれど、季節が変わり、部屋の外の木々が赤く染まるころ、おおきな手は白いベッドに横たわったまま、起き上がれなくなってしまった。(ぼくにできることは、なんだろう)言葉を持たない小さなハムスターが、昼間に隠したひと粒の種を頬袋にしまい込み、生まれて初めてケージの外の暗闇へと冒険に出る。どんなに世界が広くても、ぼくをなでてくれる手はひとつだけ。小さなどうぶつの視線から描かれる、命と優しさのあたたかい物語。

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カクヨム
カクヨム2026/06/12
  • 現在の作品『回し車が止まった夜に』