あらすじ
「世界がどうだか知らないが、お前を犠牲にして生きようとは思わねー」
病の母と、幼い弟ユウ。
七歳で家長になった少年・たつまろは、畑を耕し、字を盗み覚え、たった二人の家族を守って生きていた。
そんな彼がある日ぶん殴ったのは——世界を救う生贄、巫女ユイ。
生まれて初めて「叱られた」巫女は、生まれて初めて人間になった。
生まれて初めて「守る」と言われた少女は、生まれて初めて死ぬのが怖くなった。
だが、運命は最悪のすれ違いを始める。
権力者の謀略。燃える家。攫われた弟。
たつまろは弟の命を人質に、地下闘技場の奴隷剣士に堕とされる。
左肩に焼き印。名前は剥奪。お前は今日から、ただの「4番」だ——。
そして何も知らないユイは、「たつまろが死んだ」という嘘を信じ、
彼を救うためだけに、祭壇の炎へ身を投げた。
守りたかった者を、すべて失った少年は壊れる。
闘技場を血に染め、悪を屠り続ける殺戮の怪物。
人々は彼を畏れてこう呼んだ。
——死を呼ぶ4番。Death4と。
これは、地獄の底まで堕ちた男が「鬼神」として再び立ち上がる物語。
そして、雷帝神となった少女が、永遠に彼を守り続ける物語。
君のための贄だったと、彼はまだ知らない。
君が生きていたと、彼女はまだ伝えられない。
世界で一番優しかった少年と、世界で一番不器用な神様の、長い長い再会の物語が始まる。
※残酷描写を含みますが、最後は必ず救いに辿り着きます。
※第二章以降、転生・成り上がり・最強無双・異世界スローライフ要素あり。