あらすじ
※今作は1話完結の読み切りです。
少年編、救世主編の2つありますがどちらを読んでも結果は変わりません。
【あらすじ】
異世界にやってきた「救世主」は、純粋な善意と正義感から大改革を強行した。
1.犯罪と暴力の連鎖を止める「武器の所持・販売の厳格な禁止」
2.貧しい民を重税から救う「一律の大減税」
3.衛生環境を改善する「手洗い教育」と「夜間学校の設立」
どれも現代の知識に基づいた、教科書のように正しい大掛かりな変革。
――だが、そのインフラが実を結ぶには、あと3年は月日が必要だった。
現在の切迫した国内情勢には、そんな未来の理想を待つ余裕などなかったのだ。
大減税のせいで防衛予算は空っぽになり、国境を守る防衛線が崩壊。
武器を奪われ自衛手段のない市民は、街に侵入した魔物の前にただの餌にされた。
急進的な経済改革は品薄インフレを引き起こし、市場は「金はあるのにモノがない」飢餓地獄へと陥る。
「これは新しい時代を迎えるための必要な犠牲なんだ」
救世主がそう言って現実の犠牲から目を背ける中、父親の職と命を奪われた少年は、復讐心を共にかの異世界人の元にたどり着く。
父親の形見である『錆びついた刃』を握りしめて。
――これは、理想を追い続ける救世主と、今を失った少年の、正義と正義が衝突する記録。