あらすじ
大学時代の一目惚れから始まった。
けれど私たちは結ばれなかった。
すれ違い、別々の人生を歩み、結婚し、家庭を持った。
それでも、なぜか人生の節目ごとに彼は現れた。
何度も別れを繰り返しながら。
何度も忘れようとしながら。
何十年もの間、たわいもない言葉を重ねてきた。
恋人ではない。
友人とも少し違う。
名前のつけられない関係。
それは過ちだったのかもしれない。
誰かを傷つける関係だったのかもしれない。
それでも、そこに確かに存在した時間があった。
人を好きになること。
誰かを大切に思うこと。
そして、自分の人生を生きること。
答えの出ない想いを抱えながら歩んだ半世紀を描く、大人の人生小説。
人生には、最後まで名前のつかない関係がある。