あらすじ

企業の営業部で働く高橋大輔(たかはし だいすけ)は、容姿端麗で仕事もでき、誰にでも優しい完璧な先輩。そんな彼に、事務職の後輩である相原美咲(あいはら みさき)は、激しい恋心を抱いていた。しかし高橋にとって、美咲はあくまで「仕事ができる優秀な後輩」のひとりに過ぎず、恋愛対象としては全く見ていなかった。 ある日、高橋に他部署の女性との交際疑惑が浮上したことで、美咲の純粋だった片思いは、どす黒い「執着」へと変貌を遂げる。美咲は高橋の全てを手に入れるため、裏でのストーカー行為を開始。彼のスケジュールやSNSの徹底的な監視に始まり、デスクの私物を持ち帰るなど、行動は徐々にエスカレートしていく。 やがて美咲は、「偶然」を装って高橋の通勤ルートや行きつけの店に現れるようになる。高橋は奇妙な一致に違和感を覚え始めるが、職場で孤立していく恐怖が彼を襲う。実は美咲が裏で手を回し、高橋と親しくする他の女性社員や同僚に陰湿な嫌がらせを行い、彼の周囲から人間関係を排除していたのだ。 孤独と不穏な空気に怯える高橋の隙を突き、美咲はついに彼の自宅の住所を特定。留守中に鍵を複製して部屋へ侵入し、隠しカメラや盗聴器を仕掛けて、彼の私生活を24時間監視するようになる。「誰かに見られている」と精神的に追い詰められた高橋は、信頼する後輩である美咲に恐怖を相談する。美咲は「唯一の味方」の顔をして彼を優しく支え、自分に依存させようと画策する。 しかし、些細な矛盾や防犯カメラの映像から、高橋はストーカーの正体が美咲であることに気づいてしまう。激しい恐怖と嫌悪感に駆られた高橋は、美咲を冷酷に拒絶し、警察や会社への報告を通告する。 完全に拒絶されたことで、美咲の精神は崩壊。「彼を誰にも渡さない。私の部屋で、私だけのものにする」と決意し、自宅の部屋を防音仕様に改造するなど、監禁の準備を淡々と進める。 そして激しい雨の夜、美咲は退勤途中の高橋の不意を突き、薬物を使って意識を失わせる。動けなくなった高橋を車に乗せ、自身のマンションへと強制連行する。 目覚めた高橋が目にしたのは、ベッドに手錠で拘束された自分の姿と、満面の笑みで手料理を運んでくる美咲の姿だった。必死の脱出劇も虚しく、美咲の「これでずっと一緒だね」という言葉とともに、高橋は世間から完全に消され、美咲の飼い犬として生きる「終わらない束縛」の日常が定着していく。

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小説を読もう2026/06/11
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