あらすじ
王都最大の冒険者ギルドをまとめる男、レオン・ガルディア。
かつて竜を討ち、魔王軍の将を退けた彼は、王国中に名を知られる最強の元冒険者だった。
この世界には魔王がいる。
さらに人間同士の国境戦争も絶えず、各地では親を失った子どもたちが増え続けていた。
レオンが育った「ひだまり孤児院」も、そんな戦争や魔物災害で行き場を失った子どもたちを受け入れている場所だった。
今のレオンが一番気にしているのは、魔王でも戦争でもない。
孤児院の雨漏り、食費、壊れた椅子、子どもたちの喧嘩、そして今日の夕飯である。
ごつい見た目に鋭い目つき。
黙って立っているだけで新人冒険者が震え上がる男が、孤児院では袖をまくり、包丁を握り、大鍋いっぱいのスープを作る。
ある日、孤児院の問題児トトがギルドへ飛び込んでくる。
「レオン兄ちゃん! 孤児院の屋根が落ちた!」
重要会議を放り出したレオンは、呆れる副マスターを置いて孤児院へ走る。
しかし、ただの屋根修理のはずが、屋根裏から見つかった古い魔道具によって、小さな事件が動き始める。
これは、最強のギルドマスターが剣よりも鍋と金槌を手に、戦争と魔王の影に怯える子どもたちの日常を守っていく、異世界日常ファンタジー。
2026年6月13日から毎日1本投稿