あらすじ
この世界では、五歳の春にすべてが決まる。
薔薇、桜、蓮、撫子――それぞれの花は、人の資質と進む道を定める。
神代蒼真は、その中で「薔薇」の適性を持つ少年だった。
そして幼馴染・久我湊もまた、同じく薔薇として選ばれる。
やがて二人は、花を司る組織《花守隊》へと足を踏み入れることになる。
そこには、選ばれた者たちだけが立つことを許される世界があった。
撫子隊の隊長・天音紫月、そして名だけが語られる薔薇隊長・東雲玲司。
さらにその上位に存在する、届かないはずの“階層”。
だが蒼真はまだ知らない。
この世界で本当に恐ろしいのは、力でも才能でもなく――“
何かを失い続けること”だということを。