あらすじ
王国の伯爵オルグレンから「魔力を持たない無能」と罵られ、一方的に離縁を突きつけられたフェルニカ。着の身着のままで追い出され、行き倒れた先は、作物が一切育たない飢えた辺境の「ガザル村」だった。
心優しい村人たちに救われたフェルニカは、恩返しのために泥にまみれて畑仕事を手伝い始める。その刹那、彼女の中に眠っていた本物の「聖女の力」が目覚めた。フェルニカが触れるだけで、ただの糞尿や泥の肥料が極上の栄養へと変わり、枯れ果てた自然が次々と浄化されていく。
たちまち辺境が美味しい食べ物で溢れる楽園となる一方、フェルニカという「真の聖女」を失った王国は、大地の加護を失い深刻な大飢饉に陥っていた。慌てて復縁を迫りにやってくる元夫や王国の遣いたち。しかし、大切な仲間と愛する人を見つけたフェルニカは、冷ややかに言い放つ。「何を言われても、私は絶対に帰りません」