あらすじ
1988年、民放は二局のみ、まだ女神大橋も水辺の森公園もない昭和の終わりの長崎市。
この九州の西に位置する港湾都市は、二年後に開催される「長崎旅博覧会」に向けて、大きな変化を遂げようとしていた。
そんな長崎の港を見下ろせる高台の高校に入学した、内気な少年『及川明人』。
入学早々、「この人、あの女優に似てない?」という噂が女子の間で広がり、好奇の目を向けられることになる。
しかし、明人はなぜかそれをかたくなに拒み、頑なに心を閉ざし続ける。彼が「非恋愛主義」を貫くのには、ある切ない理由があった――。
長崎の港を見下ろす高台を舞台に、思春期の少年少女らが織りなす、どこか切なくて愛おしい恋愛模様。
当時の世相や流行、そして現在の長崎市の都市開発の基盤となる『ナガサキ・アーバン・ルネッサンス2001構想』による街の変化と共にお楽しみください。
※本作は筆者の実体験や当時の記憶、実際の世相を基に再構成した半自伝的小説です。ただし、物語として楽しんでいただくために一部の名称、人物、エピソード等にはフィクション(脚色)を交えております。