あらすじ

「あなた、“漏洩”と書かなかったのね」 その一言から、片桐梓の運命は少しずつおかしくなった。 巨大インフラ企業、御影重工グループ。 その情報保全本部には、社員から恐れられる部署がある。 技術流出対策室第三班。 通称、防諜対策班。 社内の火種を見つけ、関係者に踏み込み、事件になる前に潰す嫌われ者の実働班。 その班長・鷲頭零奈は、危険なほど美しく、危険なほど頭が切れ、そして悪事の匂いを嗅ぎつけると嬉しそうに笑う女だった。 片桐は、そんな鷲頭を止めることになる。 相手を追い詰めすぎる鷲頭に、 「そこから先は推測です」 「記録できません」 「不可です」 と言える人間として。 扱うのは、殺人事件ではない。 けれど、放置すれば会社も、人も、技術も壊れる。 技術資料の不自然な処理。 展示物に残された違和感。 社員の生活導線に入り込む外部サービス。 公開前技術を巡る小さな異常。 御影重工の影で起こる、小さくて危険な技術流出の兆し。 嘘を狩る女上司と、証跡で線を引く新人が、今日も社内の誰かに嫌われながら火種を潰していく。

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カクヨム
カクヨム2026/06/10
  • 現在の作品御影重工防諜班  ――「不可です」と危険な女上司を止めていたら、社内で一番嫌われている防諜班に配属されました――