あらすじ

卒業舞踏会の夜、婚約者である王太子ユリウス殿下から婚約破棄を宣言された。 理由は「聖女ミレイアへの嫌がらせ」——身に覚えのない罪状だ。 悲しい、よりも先に恥ずかしいが来てしまうのが、侯爵令嬢リリアーヌという人間だった。 しかし羞恥が最大値に達したのは、その直後のことだ。 「おーっとここで婚約破棄宣言だァーー!!」 空気の中から、謎の声が響き渡った。 明るく、やたらとテンションの高い声。 それは三百年前の大賢者が作ったと伝わる、王族監査システム——通称『天の声』だった。 続けて告げられた一言に、会場全員が凍りついた。 「全国放送中でーーす!!」 王国中に届く天の声が、私の婚約破棄をリアルタイムで実況し始めた。 殿下の告発は、みるみるうちに崩壊していく。 私がこの五年間、婚約者として陰で支えてきた全ての仕事が、一つずつ暴かれていった。 外交文書も、財務整理も、地方税改革も——全部私。 殿下がしたことは、印鑑を押すことだけとのこと。 さらに聖女の涙が回数集計されて。 国民支持率がリアルタイム発表されて。 殿下の支持率が、側近込みでも三パーセントだったとかなんとか。 「やめてほしい……!」 何度叫んでも、天の声は止まらない。 私は別に、反撃したいわけじゃない。 無双したいわけでもない。 ただただ——恥ずかしい。 でも天の声は今日も、お構いなしに真実を暴き続ける。 婚約破棄だけで終わらず、王国財政の横領まで発覚して、宰相が捕まって、王弟の陰謀まで明るみに出て。 恥ずかしがる暇もないほど、話は大きくなっていく一方だ。 これは、婚約破棄されたはずの苦労人令嬢が、周囲に勝手に評価されながらひたすら羞恥に苦しむ、ざまぁコメディです。 この小説は以前公開した短編小説の 婚約破棄の瞬間、全国民に“実況”されました~無能王子の公開処刑が始まったようです~ を改題して長編に再構成した連載版です。 また作品の性質上メタ的要素が含まれています

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小説を読もう2026/06/10
  • 現在の作品婚約破棄を全国放送された悪役令嬢ですが、公開処刑されたのは無能王子の方でした