あらすじ
京都に住む十六歳の高校生、由良美桜は、三百年続く由良流弓術の使い手として、京の街に現れる怪異を祓っている。弓なら迷わず引けるのに、教室では同級生の輪に入れない。友達がほしい、変わりたい。そう願う美桜は、窓際の席から少しずつ前へ踏み出そうとしていた。そんな日々の中、祓った怪異の核から黒く焦げた紙片が現れ、京都の気の流れにも乱れが生じ始める。偶然に見えた異変は、やがて誰かの意図を帯び、美桜の日常へ静かに入り込んでいく。その最中、美桜は一人の少女と出会う。その出会いは美桜に初めての友情をもたらし、同時に怪異の影に潜む何者かの思惑へと彼女を近づけていく。孤独だった世界に淡い色が差し込み、戦いと友情の行方が動き出す。