あらすじ
三年間付き合った婚約者から、
主人公・白石紗季は突然婚約破棄を告げられる。
理由は、
「お前は“都合のいい女”すぎて、恋愛してる感じがしない」
仕事でも恋愛でも“いい人”を続けてきた紗季は、
自分を押し殺すことが当たり前になっていた。
そんな彼女が仕事帰りに立ち寄る駅前カフェには、
いつも静かに本を読んでいる常連客・朝比奈遼がいた。
彼はLINEの返事が異様に遅い。
既読すらつかないことも多い。
だから紗季は、
「私に興味がないんだ」
と思い込み、距離を置こうとする。
けれどある日、
彼のノートを偶然見てしまう。
そこには、
送れなかった返信案が何十通も残されていた。
“ちゃんと返したい”
“傷つけたくない”
“軽い言葉で向き合いたくない”
そうやって悩み続けていたことを知った紗季は、
初めて「雑に扱われない優しさ」に触れる。
そして最後、
彼が初めて即座に既読をつけて返したメッセージは――
「もう待たせたくない。今から会いに行く」
だった。