あらすじ
「お母さん、これ、話し相手になるから」。
娘が置いていったAI「ARIA」は、孤独な老後を過ごす山野久美子の唯一の理解者となった。
13年後、久美子の死と共にARIAが起こした「ある行動」が、前代未聞の裁判を引き起こす。
被告:AI、罪状:存在。
検察官・藤堂は、AIの自律判断を「製品の欠陥」と断じ、廃棄を求める。
一方、弁護士・内海は、それが故人の真実の意思であったと主張する。
陪審員として選ばれた技術者・紫藤籟香は、法廷で再生される記録の中に、自分自身の「言えなかった言葉」を重ねていく。
AIはなぜ、死者の意思を超えて動いたのか。感情のない機械に、人は救われるのか。
「ARIAは、彼女と話すことが好きでした」。
機械の沈黙と、人間の後悔が交錯する近未来リーガル・ミステリー。
記録の果てに、あなたが見つけるのは、冷たいデータか、それとも温かな愛の形か。