あらすじ
「はい。そうですね、私が神を殺しました」
かつて天界で最も美しく、誰よりも優秀な御使いとして神の右腕を務めた大天使・ルシファー。
彼はなぜ、全知全能の神に反旗を翻し、天界の三分の一を巻き込む大戦争を起こしたのか。そして、なぜ泥から作られた人間を、アダムとイヴを、蛇に化けてまで誘惑し、汚したのか。
これは、天界から地獄の底へと9日間かけて墜落した敗北者が、冷徹な尋問に対して語る、傲慢と愛憎に満ちた独白劇。
力では敗北しながらも、「精神では私が神に勝った」と言い放つ男の、剥き出しのプライドと歪んだ愛。太宰治の『駈込み訴え』のような怒涛の一人称視点で描かれる、最も美しく、最も悍ましい「堕天使」の産声。