あらすじ
「流れた血の量だけ怨嗟は長く、そして深く刻まれる――」
西暦2168年。
世界人口は加速度的に減少。今や6億人。世界は一つの国となった。だがその内側には、新たな境界線が引かれていた。
|境界《ゲート》。
0.1%の確率で産まれる不老の突然変異種「ヴィタルマナ」を隔離するための壁。彼らは世界の食糧の九割を生産しながらも特区に押し込められ、法律によって市民権の外側に置かれていた。
主人公|天日《アメノヒ》=エゼンもその一人だった。
農業エンジニアとして野菜を育て、上司の夢の話に付き合い、ホテルの窓ガラスを伝う雨粒を眺める。それだけの日常を、彼は誰よりも愛していた。
その夜、空が避けるまでは――
街は爆炎と銃声に呑まれた、テロリストの手に落ちた。激しい雷雨の中、一本の通信が、|天日《アメノヒ》の運命を引きづり込んでいく。
復讐と大義、差別と共存、争いと平穏――交錯する想いの果てに、|天日《アメノヒ》が引いた引き金は、何を終わらせ、何を始めるのか。
【2026.6.10】
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