あらすじ

春。 所沢の空に、一本の飛行機雲が伸びていた。 高校一年生の神谷悠真は、入学初日に一人の少女と出会う。 綾瀬琴音。 初めて会ったはずなのに、なぜか懐かしい。 彼女を見た瞬間、悠真の胸には説明のできない違和感が生まれた。 そして知る。 この学校には、生徒の青春を数値化する「AP(アドレセンス・ポイント)」制度が存在することを。 友情、恋愛、挑戦、後悔――。 青春のすべてに価値がつき、売ることさえできる学園。 だが琴音は、その制度によって「ある大切な記憶」を手放していた。 そして、その記憶の中には悠真自身も含まれていた。 「ごめんなさい。私たち、どこかで会ったことありましたっけ?」 覚えている者と、忘れてしまった者。 失われた昨日と、まだ見ぬ明日。 春風に揺れる飛行機雲の下で、二人は再び出会う。 これは、値段のついた青春の中で、値段では測れないものを探す物語。 『飛行機雲が咲く頃に』 忘れたはずの初恋が、静かに動き出す。

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カクヨム
カクヨム2026/06/09
  • 現在の作品飛行機雲の途中駅